気管支喘息
新型インフルエンザで、世間は話題もちきりです。しかし、あまり大げさに考えないでください。過剰な反応でパニック状態になるのが一番心配です。的確な情報を得て慌てずに行動してください。
今回は気管支喘息について。気管支喘息は苦しくて嫌な病気です。私は小さい頃からずっと喘息を患っており、小学校時代には入退院を繰り返していました。症状がひどく入院していた時は酸素テントに入っていたほどでした。年を重ねて行くにつれ、症状は軽くなっていきましたが、医者としてお恥ずかしい話、しっかりした治療をしなかったため、大人になってからも度々発作が出ていました。医院を開業するときに、これではだめだと思い、約一年間ですが真面目に治療を行いました。現在はまったく発作はありません。喘息の治療は、発作の出ていない元気な時の治療が最も大切です。発作がなく苦しくないとき、ほとんどの方は治療をしません。発作が出て苦しくなったときだけ薬をもらいに来院されますが、これでは絶対に完治しません。発作が出ていなくても少なくとも一年間は治療を継続してください。実は医者になってやろうと思った理由は、自分が喘息で苦しんだからです。医者になって多くの人の喘息を治すんだという志があり医者を目指しました。だからちょっとうるさく感じるかもしれませんが、喘息の方には厳しく指導しながら治療をしてます。苦しさが分かっているだけに何とかしてあげたいという気持ちが強くあります。
喘息は体質だから治らないなんて思わないでください。適切な治療を続ければ完治できますので、きちんとした治療をして苦しい喘息とおさらばしましょう。