アレルギー性気管支炎、咳喘息
梅雨はまだ明けそうにないですね。じめじめして寒暖の差が激しく体調を崩しがちです。規則正しい生活を心掛けましょう。
ところでこの時期、熱も出ないのに咳が続いてとても辛いなんて方はいませんか。最近非常に多く見受けられます。マイコプラズマのように咳が長引く風邪もありますが、ほとんどの場合がアレルギーによる咳じゃないかと思われます。
「1ヶ月以上風邪をひいているんですけど・・・」と訴えて受診される方がいますが、1ヶ月以上風邪をひきっぱなしなんてあまり考えられません。細菌やウイルスに感染して発熱、咳、鼻汁などの症状が出るものを総称して風邪(症候群)と言います。だから、具体的な名前のついている病気、インフルエンザ、溶連菌感染症、ノロウイルス、手足口病、ヘルパンギーナなどもいわゆる風邪の一部なんです。
春から梅雨にかけての不安定な時期、台風等が頻繁に来る10月前後、この季節の変わり目は咳や鼻汁が非常に出やすくなることがあるんです。アレルギー性気管支炎、咳喘息と言われるものです。
春の花粉症は有名です。そのためその時期に1~2か月間鼻汁が続いても「風邪が長引いている」と訴える方はほとんどいません。風邪ではないので抗生剤などは効かず抗アレルギー剤が著効しますよね。
花粉症の鼻汁は花粉によるアレルギー性鼻炎のことです。季節の変わり目に咳が長引くのは、寒暖の差や気圧の変化が原因と思われるアレルギー性気管支炎(咳喘息)のことが多いです。アレルギーと聞くと鼻汁や皮膚のかゆみを思い浮かべますが、アレルギーによって咳もすごく出るんですよ。(気管支喘息はアレルギー疾患です)風邪薬を飲んでも全く咳が止まらない、熱もないし喉も痛くないのに咳だけが続いてしまうなんて方は、季節の変わり目によるアレルギーかもしれません。飲む薬は抗生剤ではなく抗アレルギー剤なのかもしれませんね。
こんな方も花粉症と同じで時期が来ると咳は止まってしまいます。梅雨が明け季節が安定すると改善していくと思われます。
ただし、アレルギー以外にも咳が出る病気はたくさんあるので、咳が長引く場合はやはり我慢せず医院・病院を受診してください!