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謎の高熱。その正体は!?

 6月に入りました。今年も早くも半分を迎えようとしています。この先の天気予報を見ると曇り・雨の予報が多いです。梅雨入りなんでしょうか。クリニックのほうは比較的落ち着いており、患者さんの数はまばら。自分もノンビリ診療をしています。 そんな状況の中、どうも不思議な風邪が流行っています。38度以上の高熱の患者さんがちらほらいらっしゃいます。症状は高熱がメインで、咽頭痛、咳、鼻汁もありますが物凄くひどいわけではありません。コロナ・インフルの検査を行っても陰性であり確定診断がつかないことが多いです。そこそこ長引くので抗生剤等も投与してみるのですが劇的な効果が認められません。一体何の風邪だろう!? その謎を紐解くきっかけがありました。8歳の女の子。高熱、咳で来院されました。体調はさほど悪くはないのですが、どうしても解熱しません。インフル、コロナは陰性。咳が強いので胸部XPを行いましたが異常はなく、血液検査でも白血球10500、CRP0.4と大きな炎症はありませんでした。(白血球数は基準値は約4000~8000。細菌感染すると白血球数は増加し、ウイルス感染すると減少するのが一般的。CRPは身体に炎症が起こると上がる数値で基準値は0.5以下です。) 白血球数がやや高く、咳が強かったので細菌感染による肺炎等を疑い抗生剤等も処方しましたが効果なく、市民病院へ紹介し助けてもらう事にしました。結果は「アデノウイルス感染症」でした。アデノウイルス感染症は「咽頭結膜熱」とも言って、激しい咽頭痛と眼瞼結膜の充血が特徴的です。今回の症例は咽頭痛も目の充血もなく、高熱と咳だけでした。おまけに血液検査で白血球数が増加傾向だったので、どちらかと言うと細菌感染を疑っていました。市民病院に紹介する時に当直の先生とお話をした際「アデノウイルスの検査は行いましたか」と聞かれました。症状や血液検査の結果をお伝えしアデノを疑っていないことを伝えると「今、多くの開業医の先生から高熱の患者さんの精査依頼があるけど、かなりの高い割合でアデノウイルス感染症が出ています」と説明をうけました。結局この8歳の女の子もアデノウイルス感染症でした。 いや~勉強になりました。我々は今までの経験から多種多様な病気の診断をするわけですが、今までと違うバージョンも出始めているんだと感じました。常に情報を張りめぐらして勉強を続けないと...